ある状況が一定期間続いたら、その状況にあわせて法律関係に変更を発生させるシステムです。
権利が無くなってしまう「消滅時効」と、反対に権利を手に入れる「取得時効」とがあります。例えば、貸し金事業者などから金銭を借りた時、その借金は5年で時効となり、もともと借りていなかった事になります。
ただし年月だけが経過すればよいわけではなく、請求をずっと受けていないことや時効が完成後に援用(時効の利益を受ける事を主張)する必要があるので、たやすく時効が成り立するということではありません。
民法 総則 時効の判決判例より
時効は判決判例が割りとたくさんあるほうですかね?本日は、ちょっとすぐには把握し難かった判決判例を整理してみました。
時効完成後の債務の承認
債務者は時効完成により債務をまぬがれるという利益を時効完成後ならば破棄する事が出来る
しかし
債務者が時効完成後に債務を承認する場合には時効完成の事実を知らないのが通常であるといえるから債務者が時効完成の事実を知ってその承認をなしたと推定するのは許されない
したがって
債務者が時効の利益を放棄したものと推定するのは経験則に反する。債務者は時効完成の事実を知らなかった事を改めて立証しなくても消滅時効を援用して金銭債務を免れることになる
しかし判旨は
債務者は、自己の負担する金銭債務の消滅時効完成後に債権者に債務の承認をいた以上は消滅時効の援用をすることは許されないとした
その理由は
● 消滅時効完成後、債務者が債務の承認をするということは時効による債権消滅の主張と相容れない行為であり、債権者においては債務者がもはや消滅時効を援用しない趣旨であると考えるであろうから、その後においては債務者の消滅時効の援用を認めないと解するのが、信義則照らし相当である
● 上記のように解しても、永続した社会秩序の維持を目的とする時効制度の存在理由に反するものではない
その他の時効の代表的な判例として
● 抵当不動産の第三取得者
● 自己物の時効取得
● 土地の賃借権の時効取得
ちなみに、消滅時効の時効期間
● 債権 10年
● 商売上の債権 5年
● 定期金債権 1回目の弁済期から20年、最終回の弁済期から10年
● 定期給付債権 5年
● 確定した債権 10年
その他にも短期消滅時効の期間も要注意ですね!
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